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大分スタジアム ビッグアイ
チェック報告

文責:きしまさゆき・バリアフリーチェックPT(ユースフォーラム・DPI日本会議)
調査済み・予定の競技場の一覧はこちら

○今回のチェックは…
大分スポパーク21 ビッグアイ(大分市)

  • 日時:2002年3月2日(土)12:30〜15:30
  • 場所:JR大分駅−(車で移動)−大分スポパーク21 ビッグアイ
  • 参加者:6名(フォーラム1名、東京から他1名(NPO法人KAI)、地元障害者団体から4名(鶴里会)/うち障害者3名参加)
  • 会場側からの参加:2名(財団法人 大分スポパーク21 担当者)
  • マスコミ:大分合同新聞、西日本新聞(大分版)、朝日新聞(大分版)、毎日新聞(大分版)、NHK、OCN(大分ケーブルネット)、TOS(テレビ大分)、OAB(大分朝日放送)
    なお、この事業は「平和と人権に基づく日韓市民交流を促進する日韓NGO共同プロジェクト」の一環として、財団法人 庭野平和財団から助成を受けています。

○その1 4度目の「バリチェ隊、飛ぶ」

怒涛の後半戦、三週連続チェックのラストは通算17会場目(日本側では7会場目)となる大分。電車でのんびり…といくには時間も財布も都合がつかず、ソウル・札幌・仁川に続き、またも飛行機を利用して現地に向かうことに。桜前線がニュースの話題になりはじめた昨今、暖かいところに行けるのは有難い…んだけれど、三週連続で飛行機を使うのは正直ツライ。大体出発と到着であんなに緊張する乗り物は他にない。セキュリティーでいつも止められるし、何より離陸。非常時の案内を見せられるたび、にわかに不安になる。いいかげん慣れろという声もチラホラあるが、ともかく今回は新宿でケア事業を行うTさん(地元が大分)とともにチェックに向かう。 どうか落ちませんように。

今回も羽田からJASを利用する。羽田までのアクセスは、前回は大江戸線〜京成線と乗り換えて行ったが、今回は「使いづらいことこの上ない」という噂のモノレールを利

用することにした。

総武線の某駅から10分かからず秋葉原へ、そこで山手線に乗り換えて浜松町へ。総武線のほとんどの駅はエスカレーターのみ、秋葉原も移動はエスカルと、都心の移動の大変さをつくづく感じる。JRはちょくちょく工事をしているが、せっかくなら前線エレベーター配備するくらいの工事を、是非お願いしたい。


しばらく乗って、モノレールの始発駅・浜松町に到着。ホームを降りてあたりを見ると、ここもエレベーターのみ。改札(南口)を出て、モノレールの乗り換えのためにはどこをどう行っても階段にぶつかってしまうことに気づく。なるほどこれでは車いす利用者が使えないわけだ。このモノレールも、JRの手で近日中に延伸工事が行われるのだろうが、たかが3、4段の階段が巨大な「障壁」になってしまうことをよく考えて工事を行って欲しいもの。

モノレールのホームに行くにもエスカレーターしかなく不便。ホームには一応ホームドアがついているが、あの構造で車内に入れるかどうか…眺めはいいのに、乗れないとあっては赤字を増やしかねない。乗り換えの利便性などを考えると、いまのところは京成線の方が車いす利用者には便利だろう。


休日の競馬場とサラブレッドを垣間見ながら、モノレールは地下に潜る。何駅か停車すると、そこは羽田空港。駅から空港構内までのアクセスは階段・エスカレーター・エレベーターと一応完備されている。案内表示は英・日の2言語表示が基本。点字ブロックはおおむね満遍なく配備され場所ごとに点字板があるが、音声案内は設置していないようだ。

出発まで時間が多少あったので、「誰もが一度は行ってしまう場所」展望デッキも見てみる。デッキまではエレベーター、スロープで問題なく行けるが、デッキの最上階には階段でしか上がれない。最上階といってもかなり狭いし、そんなに見栄えが変わるとも思わないが…やはり気になる。

出発ロビーに戻って、ここでTさんと合流。早速シップサイトまで自分の車いすで行けるよう、窓口で交渉。しかし今回は「飛行機のあるところまでバスで移動しなければいけない」ということなどの問題があったため、やむなく移動はアイルチェアーを利用する。大分空港では、飛行機を降りたところで自分の車いすに乗れるようお願いして、前回札幌で使ったのと同じアイルチェアーに乗り換える。やはり他社のものより横幅を広くとってあることが分かる。


さて、いよいよ出発。一旦滑走路側に出てそこからバスに乗る。が、私たちが乗ったのは普通のバスではなく「タラップ車」とでも言う代物。リフト車の機能と、タラップの機能を兼ね備えた車で、乗り込むときは後ろからリフトで、飛行機への移動は車両が持ち上がってタラップになったところを、前から出て行くことになる。文責は初めて見たが、大分年期が入った車両のようで(相当揺れる)、よく使われているようだ。このような乗り物が活躍するあたり「羽田が狭い」のはホントの話だなと納得。


JAS335便は、ほぼ定刻どおりに羽田を離陸。MD81はこぢんまりとした機体で、ビジネスシートもない。毎度ビジネスシートを見てうらやましく思うので、こういう機体はなんとなく好感がもてたりする。眼下の雲海に感動してる間に、小雨の降る大分空港に到着。結局Tさんの車いすは、出口で引き渡された。連絡ミスか?

明日は初めて雨に濡れながらのチェックになるだろうか、と思いながら地元の障害者団体「鶴里会」のリフト車に乗って、宿へ。

「鶴里会」は1983年の10月に設立された団体。それまで別府発達医療センター(旧別府整肢園)で治療をし、養護学校等で学んだ人たちが呼びかけ、かつての教師・職員・父母や、賛同援助する一般の人びとの集まりを作ったのがはじまりで、会の目的を<@(障害者を)ひとりぼっちにしない><A在宅者の療育と福祉の向上><B親睦と交流><C障害者雇用の促進><D社会啓発>の5つに定め、「ふれあいロッジ鶴見の里(別府市)」を拠点として、講演会や会員の美術展など、様々な行事を企画・実行している。会員の親睦を第一に考えながら、障害者福祉・ボランティア・芸術など様々な分野で活動を行っている団体で、その活動の「柔軟さ」はユースフォーラムにとっても大いに参考になるところが多いと思う。

今回はこの「鶴見の里」に泊めていただいたほか、チェックの際も鶴里会のリフト車を利用させていただくなど、チェックにあたっては多大なお世話になった。ここに記して感謝したい。

○その2 あっさり、大分駅

鶴見の里では温泉もわく(さすが別府!)。一晩ゆっくりさせて頂いて、いよいよチェック当日。どんよりとした空だが、雨は降っておらず一安心。早速リフト車に乗って、最初のチェック箇所・JR大分駅に向かう。W杯開催時は、観客は大分・別府・高城・大在(大在のみ駐車場、他3箇所はJR駅)と、4箇所からシャトルバスでスタジアムに移動することになる。だもんで、県内のメイン駅である大分駅をまずはチェックすることにしたわけで。

それにしても肌寒い。春なのに。大分なのに。


周辺の道路にはところどころ段差があるが、駅舎外から改札口までは、ほぼフラットに移動できる。メインの出入口がちょうど改札の前にあたり、券売機は向かって左側にある。こちらの券売機はJR西日本型。タッチパネルではない。ひざのあたる部分を若干掘り込む形にしてあるが、それでもボタンの位置が高いため、車いす利用者には使いづらい。

駅構内は点字ブロックが敷設され、点字料金表や点字板も用意されている。しかし、他の駅と同様点字料金表や点字板までの音声誘導はない。改札は鹿島で見たような有人改札だが、車いす利用者は窓口側から移動する。こちらにも音声誘導はない。どうも、JRで音声誘導を導入しているのは、どうやら東日本の都市部くらいのようだ。なお、案内表記は英・日の2言語。


続いて、トイレをチェック。車いす利用者向けトイレは「身障者トイレ 男女用」と大書されている。「男女用」…1つしかないから確かにそうなのだが、こういう書き方は珍しい。随分ガタガタする引き戸を開けると、かなり荒廃したトイレが眼に入る。どうも、タバコを吸ったり火遊びなさる方の「溜まり場」になってしまっているようで、トイレットペーパーの部分は焦げている。

部屋はそれほど狭くはないが、鏡・洗面台・便器・荷物棚がそれぞれ隅に配置されているのはマイナス。鏡と洗面台は普通セットで使うと思うのだが。洗面台も相当小さいので、これは使いづらい。呼び出しボタンが洗面台の脇に設置されているが、倒れた際に押せる位置に呼び出しボタンがないのは、緊急時への不安を感じる。

荷物棚は他のトイレではあまり見ないが、立った状態で荷物を載せることが念頭に置かれているので、車いす利用者は使えないだろう。

便器自体はかなり年期が入っていそうな色だが、オーソドックスなもの。こちらのトイレは、水洗ボタンが足踏み式になっている。他には水洗ボタンはない。


窓口側の改札を抜け、ホームへ。3、4つホームがあるが、移動は階段かエスカレーター。エスカレーターは最近設置されたようで、構内の片隅に、しばらく使ってなさそうなチェアメイトがほっぽり出されていた。地方の駅でよくあるように、電車とホームの間の隙間・段差が大きいことが特徴と言えば特徴で、他に目立つところはない。車いす利用者が乗車する際は、職員がスロープ板を渡すそうだ。

たまたま停車していた電車は、JR九州の特急「ソニック」。入口のそばに、視認しやすいピクトグラム(黒字に黄色)で情報が表示されている。車いす席も用意されていた。チェック後、たまたま乗れた普通列車(815系)も、ドアやトイレの色が黄色(基調は黒・シルバー)と、車両については分かりやすいデザインを心がけているように思われる。

その他の設備で目立ったのは、公衆電話のひとつが車いす利用者対応の高さになっている点。これまでのチェックで見てきたものに比べて、かなり低い位置に設置してあるように感じた。

○その3 一路、ビッグアイ

参加者が少なかったせいなのか職員もすんなり対応してくださり、駅チェックはあっさり終了。再度リフト車に乗り込み、シャトルバスとほぼ同じルートをとってスタジアムに向かう。道中の横断歩道には、写真のような点字ブロック。横断歩道にも点字ブロックがあるのはイイのだろうが、磨り減っているし道路と同系色では視認もしづらい。

スタジアムの職員に伺った話では、シャトルバスは一般の観光バスと同じ車体で、特にバリアフリー施策を行っているわけではないという。車いす利用者がスタジアムに行くためには、自力で行かねばならないようだ。今回は幸運にもリフト車があったからよかったが、リフト車は残念ながらそこかしこにあるわけではない。W杯開催時、実際に車いす利用者が訪れた場合はどのように対応するのだろうか。チケットの管理は競技場側の管轄ではないため、ビッグアイに車いす観客が何人訪れるかも分からないというくらいなのでまだ「考えていない」のだろう。主催者・会場側の連携が取れていないことに、大きな不安を感じる。


30分近く車を走らせて、小高い丘の上(山を削ったらしい)大分スポパーク21・ビッグアイに到着。やはり徒歩で行ける場所ではない。2008年の国体を主眼に据えて整備するということで、いまのところはビッグアイ以外の施設はない。

スタジアムからそれほど遠くない距離のところに車いす利用者向け駐車場があるので、そこに停車する。地上には11台、地下1階/2階に2つずつ(こちらは大会運営者用)、計15台分の車いす利用者向け駐車場があるが、ご覧の通り横柄な駐車をするバスが。某市の社会教育課ご一行とのことだが、なんともかんとも…仁川チェックの際に、韓国側参加者から指摘された問題が早速現実のものになってしまった。


まだ整備中ではあるが、スタジアムの外にもトイレがある(現在は5箇所)。トイレまでのアクセス経路に点字ブロックや音声誘導はない。トイレの表示も、ピクトグラムと英語表記のみで不親切。また、車いす利用者向けトイレ(多目的トイレ)と、一般トイレとの間の交通が遮断されているのは問題(写真のように一般トイレは階段のみ、多目的トイレはスロープのみしかない)。

多目的トイレは、車いす利用者向けトイレにベビーベッドを設置したもの。新しいトイレの割には、水洗ボタンが背面のノブ(ヒモがついている)しかなく、いまどき珍しい。呼び出しボタンは2つあるが、どちらもほぼ同じ位置にある。どの場所が、ボタンの配置として最適かどうかは個々人により難しいところだが、手の届くところと、足元(倒れたときのことを考えて)に設置するのがいいのかもしれない、とこれまでのチェックからは考えられる。

洗面台はそこそこの大きさを確保しているが、鏡は斜めに配置されている。こちらの方がいいと言う人もいるので難しいところだが、最近の主流は縦長のもの。


周囲を一回りして、いよいよスタジアムへ。管理会社の「財団法人 大分スポパーク21」の職員の方が担当してくださるということで、案内を受けながら観客席へ。

最大収容人員数43,000人(可動席利用時)に対して、車いす観客席は214席。8席はVIPルームなので、実際に利用できるのは206席となる。ゲートからフラットな位置(1階席の最上段)に位置しており、スタジアムを一周するように席が配置されている。どの位置からでも観戦できるのはイイ。各スタンド間の移動は、主催者の最良によるそうだ(Jリーグは移動可能、W杯は移動不可能)。早速観客席について、サイトラインを確認する。

…残念ながら、ここも見えなかった。1階席の傾斜は26°で見た目には結構ゆるく、一般席の観客が立つと完全に視線がさえぎられてしまう。手すりの位置は視線の妨げにならないところにあり、また日本側のチェックでは初めて、車いす観客席のサイドに補助席(といっても一般観客席のいすと同じだが)が設置されていたので期待したのだが。

これまでキリンカップ・高校全県総体・Jリーグと3度ほどスタジアムを使用しているそうだが、「こういう視点は思いもよらなかった」と、職員の方も結構ショックを受けたようだ。

スタジアムの設計にあたっては、地元の障害者団体などに若干意見を聴取し、また「大分市まちづくり条例」など、既存の福祉政策を反映した設計を行ったとのことだが、ここも「質より量」が優先してしまった形だろうか。それでも、磁気ループ席が実質500席近くある(本来はメイン/バックスタンドに各48席、サイドスタンドに各28席ずつの計148席なのだが、固定席ではなくレシーバーで電波を受信するタイプの磁気ループ席なので、実際は500席くらいで音声を受信できるそうだ)点は、高評価。静岡と同等か、それ以上に磁気ループ席は充実している。

大型スクリーンは、サイドスタンドの片方に1基設置されている。W杯のために新設された日本のスタジアムのなかでは最もコストが低いと言われるビッグアイだが、両側に設置しなかったのは「コストダウン」なのだろうか。


続いてトイレへ。スタジアム内の通路はいたってフラット。地上高と車いす観客席の高さをあわせた(観客席はB2F〜2Fまで、1Fが車いす観客席の部分)ので、外部からも移動の便はいい。メイン/サイド/バックとも、ゲートから車いす観客席までの距離は、この間のチェック箇所では一番短いかも。

スタジアム内の多目的トイレは、1階に16箇所、地下1階/2階に9ヶ所ある(2階席には設置されていない)。スタジアムと周辺あわせて30箇所、多目的トイレがあることになる。外の多目的トイレは問題点が多かったが、こちらはどうだろうか。

大体、写真のようにふたつの多目的トイレが並んでいる。男女共用だが、扉のピクトグラム・英語表記以外に案内はなく、共用であることを示す情報もない。トイレを含め、全的に案内表示は不足している。

中は車いす利用者向けトイレにベビーベッドを取り付けたもの。手すりが多く車いす利用者の利用の妨げになってしまうのは、神戸スタジアムと同じ。

水洗ボタンは脇に、押しボタンがついている。洗面台はご覧の通り、普通の大きさ。「一応つくりました」感のぬぐえない印象を受ける。


この間、特にチェックの後半から「多目的トイレ」が多く見られている。「誰でも使える」トイレをつくるのはいいことだと思うのだが、多目的トイレは赤ちゃんのオムツ換えなどで利用するお客さんも多く、そのため車いす利用者が利用できないことが多いという。機能を増やしてまとめたために、利用できない人が生まれていることは見逃せない。一般トイレのバリアフリー/ユニバーサルデザイン化も進んではいるが、個室のバリアフリーまで手の回っていないところが多い(狭いため、車いす利用者が入れない)。多目的トイレを更に増やすか、一般トイレの個室を更に広くするなどして、誰でも使いたいときに使えるトイレにするための更なる改善が今後必要だろう。もちろん、ビッグアイだけではなく。


トイレを出て、エレベーターに乗って地下1階へ。エレベーターは7基あるが、バリアフリー化を行っているのはうち2基。基本的に、一般観客は使用しないで済む構造になっている。というのも地下は運営関係者のフロアで、今後大分車いすマラソンのメイン会場にする計画があること、またW杯の大分での運営関係者に車いす利用者がいることで、こちらもバリアフリー化を図ったという。その移動のために用いるエレベーターが2基あるということ。

赤じゅうたんの敷かれた地下1階は、「VIPルーム」の香りがプンプン。車いす利用者向けトイレも例外ではない。大理石(風)の壁、センサー式の水洗ボタン。あまつさえ、ドアはセンサー式自動ドア。…他のトイレは手動の引き戸なのに、ここまで豪華絢爛(といってもデザインと、上記したセンサー系の設備以外は、使い勝手は変わらないが)にしなくても。他のトイレも含めてボタン式の自動ドアにするとかやった方が、スタジアム全体のためには断然、いいのではないだろうか。

トイレを出て、スタンドへ。いつの間にか、ドームの屋根が閉まっている(ビッグアイは開閉式ドームがある)。メインスタンドの真ん中、ピッチに近い部分がいわゆるVIP席。車いす観客席は、通路の真ん中を空けてつくっている。

VIP席とは言うが、サイトラインは一般観客席とどっこいどっこい。手すりが重厚になっている分、かえってこちらの方が見えにくいかもしれない。VIP席の通路になっている部分は長居競技場のように階段がはみ出しており、車いす観客が通行しないとは言えちょっと雑なつくりになっている。


全体的に淡白なつくりの競技場で、観客席までのアクセスのよさ、車いす観客席の補助席・磁気ループ席の充実など評価できる点もあるが、やはり「とりあえず基準を満たすようにつくった」部分が多く見られる。サイトラインの問題は勿論、視覚障害者・聴覚障害者向けの情報保障、一般の案内表示が極めて少ないことは、混雑時の移動や、緊急時の避難の際にはマイナスに働くだろう。ピクトグラムは、分かりやすいことは分かりやすいのだけれど「それがどこにあって、どう行けばいいか」を教えてくれるものではない。この点は、W杯までに是非改善して欲しい。

また、大分市内、別府市内などは韓・英・日と3言語の案内が一般的だが、こちらではピクトグラムと英語表記以外に案内がない。日韓共催なのだし、韓国語標記をつけるのは問題ないと思うのだが(パンフレットは英・日2言語表記だった)。

―そんなことを、チェック後の懇談で担当職員と話す。会場側からは「早急に出来る部分は対応したいし、ご意見は検討します」とのこと。よろしくお願いします。

駅同様、スタジアムもさくさくとチェックを終える。なんだか随分あっさりしているが、これでチェックは終わり。

さて、あとは温泉へ…

○その4 また空港に/まとめ

帰京にあたっては、大分空港からまたも航空機を利用した。時間の余裕があったので、こちらもチェックしてみる。

最近リニューアルオープンしたということで、中は小奇麗。1階がチケットの手続き/到着ロビー、2階が出発ロビー、3階は展望デッキとレストランという配置。上下の移動は階段・エスカレーター・エレベーターと完備。点字ブロックも敷設されているが、ドアの手前だけにしかなかったりして、あまり意味がなくなっている。公衆電話は各階に設置されているが、高さは皆同じ。こちらには点字ブロックが敷設されていない。

続いて、トイレ。各階に車いす利用者向けトイレがある。1階のもの(左)は若干古めで、それほど広くない。水洗ボタンは足踏み式だが、特徴的なのは便器にひょろっと伸びているノズル。ウォシュレットではなく、しびんを洗浄するためのノズルだそうで、これは珍しい。ボタンが背面にあるのは残念だが、こんな設備のあるあたり、さすが九州。TOTOのお膝元なだけはある。

2階のもの(右)はリニューアルにあわせてつくったということで、よくある新しめの「多目的トイレ」。水洗ボタンは脇にボタン式のものが、呼び出しボタンは足元の先の方に一つ。補助的にある洗面台は、これまでのチェックでは「使えない」という声が多くあげられているが、実際使っている人はいるのだろうか?

それほど大きくない空港なので、チェックどころはこれくらい。問題はアクセスが悪い(バスか、大分市外からのホバークラフトしかない)ことか。


とりたてて強調するほどいいところはない、というのが今回のチェックの感想。ただ、アクセスの問題は結構深刻だろう。各チェック箇所の情報保障とあわせ、W杯を契機に整備をすすめて欲しい。

○次回予告

怒涛の3週連続チェックを終え、残すところ日本の3会場のみとなったバリチェ。次回は同日2会場チェックということで、3月23日(土) 新潟・宮城チェックです。その翌週、3月29日(金) 、ついにラストチェック・横浜(日韓共催)! いよいよエンディングに近づいてきたバリチェ、皆さん是非参加を! 報告もお楽しみに。

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