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平和資料協同組合(ピースデポ)

平和資料協同組合(ピースデポ)を一言で説明なら「市民の手による平和のためのシンクタンク」と言うことができるだろう。平和を望み活動する草の根市民活動に、核心の基礎となるような調査、分析、視点を提供することなどを目指し、7年間の準備期間を経て今年1月1日に正式発足した。その大きな特徴は、平和問題に関する調査、研究を活動の中心としている点にある。このようなシンクタンク的機能を持ったNGOは、そしてそれがどの党派にも属さず、市民の手によってのみ支えられているのは、日本の平和運動の中では、おそらくピースデポが初めでであろう。異化に、ピースデポ設立までの経過と、めざす方向性を簡単にまとめる。

設立までの経過

きっかけとなったのは、1984年のトマホーク太平洋配備に対する反対運動である。太平洋の反核運動が国際的なネットワークを作り、日本の運動も国際的なつながりを強めてきた。そのなかで、欧米の若い研究者らが、米国の情報公開制度を駆使た極めて精密な調査活動を行っていることに触発され、90年12月、「日本でも調査主体の市民運動を作ろう」という議論が、当時の反トマホーク運動の中から出てきた。平和資料協同組合設立に向けた準備会は、この議論のなかからスタートした。

このとき、二つの新しい理念があった。ひとつは、系統的な情報・調査活動によって平和運動の基礎を作ろうということ。もうひとつは、それに専念する専従スタッフを含めた体制を、市民の資金で作るということ。つまり、市民の平和への願望が市民の資金となり、それが平和運動の基礎になるという考え方である。

このころから、米国の情報公開法を活用した在日米軍の情報入手が成果をあげてきた。次の転機は、95年のフランスによる核実験への反対運動の高まりだった。この機をとらえて緊急創刊した「核兵器・核実験モニター」は、これまで接点のなかった人たちからも購読され、社会的ニーズの高さを確信するとともに、この成功が経済的基盤ともなり、正式発足のきっかけとなった。

めざすもの

  1. 市民の活動に役立つ、平和問題のシンクタンク

    草の根市民活動の確信の基礎になるような調査、分析、視点の提供。

  2. 軍事力が平和の担保となるという常識が支配する世界の現状を変えるための、世界のNGOと連携した活動

    世界の多くのNGOと連携し、共通の目的に役立つ情報、資料、理論を交流させる。

  3. 日本の市民が、世界の平和のために果たすべき役割を意識し、それを追求するための活動

    平和憲法、被爆体験、侵略戦争への反省などをもとに、アジアの中の日本市民の役割を意識する。

  4. 一次資料に基づく正確な情報、わかりやすい分析を重視した活動

    活用しやすい情報を入手、加工、分析し、平和政策に関する論争を実り多いものにする。

  5. 防衛・外交に関する行政の情報公開を前進させる

    日本にも近い将来できるであろう情報公開制度を第一歩に、市民の努力で公開範囲を拡大させる。

  6. 草の根活動と専門家集団の新しい協力関係

    専門的知識・技能を持った人と草の根活動との協力関係を、平和問題の分野で発展させる。

  7. 法人化

    平和問題のNGOの日本における社会的役割への評価を高めていく必要がある。

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