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関東・学生プログラム

8月6日(金) 分野別討論会

「平和・統一」「歴史認識・戦後補償」の2つの分野に分かれ、それぞれフィールドワークやテーマに基づいた討論を行い、今後の日本・在日コリアン・韓国学生共同の取り組みの道を模索します。

●平和・統一セクション討論会(会場 東京・一橋大学)

 テーマ:「東北アジアの平和」のために、いまできることは?
    〜地域からの取り組み、<日在韓>学生の取り組み〜

(趣旨)

先日、日本の国会で成立した新ガイドライン関連法は、「周辺事態(周辺有事)」という曖昧な概念を使って、自衛隊つまり日本の軍隊の活動範囲を大きく広げると同時に、「安全な後方支援」であることを謳う一方で武器使用を認めることによって、自衛隊の武力行使をも可能にしてしまいました。この法は、日本が「21世紀の遅くない時点で現実の戦争ができる国家」として動き出す上での重大な布石であり、東北アジア、とりわけ朝鮮半島と日本の間の平和に対して、重大な脅威となっています。

そして、戦争のための法律を補完するかのごとく様々なメディアを通じてたれ流される北朝鮮(北韓)脅威論は、「東北アジアの平和」が日本・朝鮮半島相互のパートナーシップによって創られるということを忘れさせるのみならず、「平和」と「武力行使」の意味の違いすら考えさせなくしています。

こうした動きに対し、私たちはどのような抵抗を行い、またどのような「オルタナティブ」、すなわち戦争/武力を用いない「平和」をどのように創っていくのか? 今回の分科会では、日本での、新ガイドライン関連法成立後の「地域」を基盤にした抵抗のあり方を参考にしつつ、東アジアの平和構築にむけた日在韓の学生・市民の連携のあり方を模索していきたいと思います。

(フィールドワーク&レクチャー)

「基地のある街でのたたかい〜立川基地を歩く〜」(東京・立川市)

新ガイドライン関連法案成立後、日本の「平和運動」は、これまでの対政府・対国会のレベルだけではなく、具体的に戦争への協力をさせられる現場・地域のレベルでの運動の重要性が高まっています。地域住民の手によるこれらの運動は、他地域での運動とネットワークをつくることで、これまでの「動員型・指導型」によらない運動のつながり・拡がりをつくりあげています。今回のフィールドワークでは、70年以上にわたって、日本軍・米軍・自衛隊の基地が存在する、一橋大学の隣のまち「立川」の現状を見るとともに、そこで粘り強く反基地運動を続ける住民の発信に耳を傾けたいと思います。

●歴史認識・戦後補償セクション討論会

(会場 東京・明治大学)

(趣旨)

戦後50数年が経っている現在、日本帝国主義による戦争被害者たちは、日本政府の公式な謝罪や戦後補償を受けることなく、この世を去っています。歴史認識・戦後補償セクションでは、こうした時代を生きる<日在韓>学生世代が集い、戦前そして戦後を通じた日本と朝鮮半島の歴史を三者が共同で検証し、歴史認識の共有化の作業に向けた取り組みの道を模索していきたいと思います。

歴史認識の断絶は、3社の立場性や社会環境の違いだけに起因するのではなく、三者の間で、歴史について語り合う共通の場をもってこなかったことに起因していることも大きいと思います。また特に日本人の間では、戦争体験者、その子ども、そして私たち孫の世代の間で記憶が継承されることもありません。いわば様々なところで「歴史をめぐる断絶」が存在しているのが現状であり、私たちはこの複雑に断絶した歴史の回路をつなげねばなりません。

私たちは、これを契機に、大学を基盤とした私たちの取り組みを、日本・在日・韓国という三者の関係の中で、そしてゆくゆくは日本とアジア諸地域とのなかで捉えていく、第1歩にしていきたいと思います。

(講演・討論会)

日本・在日・韓国が、それぞれに歴史認識・戦後補償問題に取り組んできた経緯やこれからの展望について出し合います。講演会では、在日朝鮮人元「慰安婦」に焦点を当て、一人の在日朝鮮人の歴史を追いながら、これから<日本−在日−韓国>学生が大学や社会において歴史認識の共有に向け、共同の取り組みの道について討論を重ねていきます。

(フィールドワーク)

近代天皇制国家形成とともに、天皇崇拝と軍国主義を賛美する中心的役割を担ってきた靖国神社に行きます。靖国神社は、「天皇のため」「日本のため」にアジアへ侵略した兵士を「英霊」として祀っており、未だ侵略戦争を「「聖戦」として肯定し、開き直る体質の根幹を端的に表した施設だといえます。こうした言説の所在について、フィールドワークをしながら探っていきたいと思います。

<日本−在日−韓国>文化祭

(会場 東京・お茶の水)

(趣旨)

関東プログラムでは、日本・在日コリアン・韓国の学生が集まり、文化交流プログラムとして<日本−在日−韓国>文化祭を行います。

現在の在日コリアンは1・2世から3・4世へと世代交代が急速に進み、その多くは自分たちの民族のことについてなにも知らずに生活しています。これは、民族教育が保障されていないからということが大きく作用しています。そのため、日本社会で民族文化に触れる機会も少なく、自分の出自を明らかに出来ない若い在日コリアンが沢山います。また、過去の歴史に真っ向から向き合って問題を解決しようとせずに曖昧にしているために、在日コリアンに対する理解度は、日本のみならず韓国においても低いというのが現状です。

この文化祭を通じて、私たちは参加した人に民族文化に触れることの楽しさを知ってもらうだけでなく、在日コリアンにとっては自分たちのアイデンティティを確立する一つの機会として、そして異なる文化を背景にもつ者の存在を当然に尊重する、「共生」社会を実現していきたいと切に願う、私たちの思いを伝えていきたいと思います。

(演目)

在日コリアン学生は、プンムル(農楽)やノレ(歌)などの民族文化を披露するとともに、在日コリアンの歴史・現在・未来の可能性を発表する「劇」を披露したいと思います。また、日本人学生は、<日在韓>の共同作業に関わる上での思いを、いくつかの歌に託します。さらに、在日学生と日本人学生が合同でサムルノリを披露します。韓国の学生にも文化披露を行ってもらいます。

民族の文化・歴史に触れて、皆さんと一緒に楽しい時間を過ごしたいと思っています。お待ちしております。

「すぐ隣にある飢餓を見つめてください」
 〜北朝鮮人道支援と平和を訴える街頭パフォーマンス〜

(会場 東京・明治大学リバティタワー前)

(趣旨)

この企画は、ユースフォーラムの「北朝鮮食料支援」青年ワークグループと、今回のフォーラムに参加する学生が全員参加して行うものです。

現在、北朝鮮では度重なる洪水や土地の荒廃によって、年間300万人以上の人が飢餓で死亡すると言われるほどの過酷な状態が続いています。昨今は多少の食糧の増産が見込まれるものの、国際的な食料支援が必要とされていることには変わりありません。

しかし、最も近い場所で起きている飢餓の現実に対して、日本は「日干しにしてしまえばいい」「北の政権を安定させるから食料支援は認めない」「その前に拉致疑惑を」など、おりからの「北朝鮮脅威論」を受けた、非常にネガティブなイメージ、また食糧難の事実とは全く関係のない「反論」が、「食料支援を行わないための」議論として行われているのが現状です。こうした動きは、かつての日本の侵略の歴史を忘れたものであるのみならず、そこに私達と同じように生きている人の存在がまるっきり忘れ去られたものに他なりません。

私たちが、本当に「平和」を望むのであれば、そこにいる人たちと顔の見える関係を築き、そして信頼関係を作っていくことによってしかそれは作れないはずです。お互い平和を築くパートナーの存在を認めず、あらかじめ銃をつきつけてなされるような、いまの日本の「平和」は、まやかしでしかありません。

今回のパフォーマンスでは、実際に韓国で食料支援の活動を行う学生・青年とともに、北朝鮮で起きていることの実態を伝えるとともに、私たちが考える「平和」のあり方を訴えていきたいと考えています。

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